夢の北海道2300kmの旅 (Day1)

2005/08/08 明石〜舞鶴港〜小樽港

・走行距離 : 168km
・ルート : 第二神明→阪神高速7号線→六甲北有料道路→舞鶴若狭自動車道

はじめに・・・

やっと長年の(師匠の)夢であった北海道ツーリングが実現しました!この日のために時間と労力と金をかけてセロオは万全の状態。フォークもかえたし、リアサスもかえたし、タイヤもかえたし、フィルタも洗ったし。これでこわれるところは何も無い!

のはずだった・・・・。

今回のツーリングで新たに習得した技が2つある。それは「キックでエンジンをかける」ことと「走りながらギアをニュートラルにいれる」ということだ。

それというのも、セロオのバッテリーがいかれてしまった!せいである。

 
バッテリーあがってる?

8月7日、出発の日。フェリーは真夜中の0時に出航なので明石を出発するのは7時過ぎでよいだろうということで、昼間はキャンプ用品などを買い物。とあるスポーツ用品店でセール商品となっていた折畳式のイスを800円でゲット。これが後に非常にありがたいものとなった。背もたれつきのイスだ。1個しか買わなかったのが悔やまれる。

荷物の積み込みをし、北海道の冷たい北の空気に備えた暑苦しいジャケットに着替え、7時半頃出発しようとバイクをひっぱりだす。暖機のためにエンジンをかけようとした師匠の「セロオのバッテリーあがってるで!!!」と不吉なわめき声が聞こえてきた。

何だって???今、まさにこれから出発しようかという時に、なんでバッテリーあがってんのよ。ついこないだまで問題なく動いてたじゃないかっ。

などと言っててもしょうがないので、大急ぎで軽トラで充電する。そろそろ時間もヤバくなってきた。最初は「早めに出て、のんびり下道で舞鶴まで行くか〜」などと言っていたのにそれどころではない。

8時15分ごろなんとか充電は完了し無事に出発。下道で行く余裕がなくなったので高速道路を舞鶴までぶっとばす。高速で走ってたらさぞかしバッテリーも充電できることだろう。

ところが、舞鶴道を走行中、セロオのライトが「ふっ」と消えた。時間はすでに10時前、周りは丹波篠山の暗黒の森。しかし、前に車がいたので、実は私はその事態に気づかなかった。時間がないというのに突然師匠がPAに入っていくので「トイレ休憩かな?」と思ったら、「セロオ、バッテリー死んだ。ライト消えてるやろ?」と言う。

うそん・・・。まだフェリーにすら乗っていないというのに、もうトラブル?走りつづけてるのになんで充電しないの?(どうやら「レギュレーター」という部品がこわれていて、走っても充電できなくなっているらしい)

こんなとき、あってよかったキックペダル♪これでとりあえずエンジンはかかる(真っ暗だけど・・・)。たまたま前を走っていた車に乗っていた人もPAにいて、心配して見に来てくれた。「追い抜いたはいいけど、ライトついてなかったから大丈夫かなーと思って・・・」。ご心配かけました。当の本人はまったく気づいておらずぶっとばしてました。あやうく死ぬところでございましたよ。

その後は師匠のDRビカビカスポットライトに背中を照らされながら、舞鶴を目指すのであった。人のライトで走る。これぞ究極の節電。(いや、そりゃ違う!)

舞鶴港に無事到着

そんなこんなで、セロオのキックペダルとDRのびかびかライトのおかげでなんとか無事に舞鶴までやって来れた。高速道路を使ったのがかなり時間をセーブできたようで、10時半には舞鶴港に到着。これからのフェリーでの長旅に備えて近くのコンビニで食料を買い込む。

出発前に高速のチケット挟み用としてハンドルに洗濯ばさみをくくりつけてきたのがここでも役にたった。フェリーの乗船の際、乗船券を差し出さねばならないが、いちいちごそごそカバンやポケットから出すのがめんどくさいので、洗濯ばさみにはさんでおけばそのままおっちゃんがチケットをちぎってくれる。いやぁ〜こりゃ便利便利。

セロオのバッテリーが死んでるおかげで、すべてのライトがつかない。ヘッドライトはもちろん、ウインカーもテールランプも、そしてニュートラルランプも。このニュートラルランプというものは結構無意識のうちに見ているもので、いざなくなると停まる時に非常に不安。そしてエンストにでもなろうものなら、いちいちキックでかけなければならないから大変。特に信号待ちなどの時は慎重にニュートラルを確認しつつ停まるのである。

新日本海フェリー

フェリーに乗ったらまずは遅い晩ご飯。さっきコンビニで買った冷やしうどんを食べる。今回はなんとラッキーなことに、師匠の会社の同僚で、ツーリングも一緒に行ったことがあるKさん一家が同じフェリーで北海道に行くというので、船内で合流した。しかも1等船室。もちろん我らはビンボー2等。Kさんの1等の部屋にいりびたり、酒盛りをしたのである。

九州からの帰りのフェリーはかなり揺れてすっかり船酔いしてしまったので、今回もちょっと心配だったが、揺れはまったくといっていいほどなくスムーズ。お風呂は夜中の1時半で終了してしまったので翌日はいることにした。まだまだこれから先は長い。

新日本海フェリーは九州のときの船と比べてだんぜんいい。2等といっても広々しているし、個々の荷物スペースがある。枕も毛布ももちろん用意されている。バイク置き場にも荷物をおけるようにブルーシートを敷いてくれた。「荷物は全部おろしてください」と言われて、「荷物どこおくのよ?」と思ってたら、サササッとシートを広げて荷物置き場を用意してくれたから素晴らしい。至れり尽くせりだ。

ただしレストランでの食事は高いので、やっぱりここはコンビニ食料を持ち込むのがベター。レストランとは別にカフェがあって「メロンパンフェア」をやっていた。夕張メロンにかけてるのかな?

翌朝は8時起床。船は現在新潟県の佐渡島沖を航行中。朝ごはんを食べる場所を探しに船内をうろついてみると、1等船室のある5階の先頭にいい場所があった。先頭の景色を眺めながら読書などができるスペースで、窓際に1つの窓に1席ずつ並んでいる。その後ろにはテーブルとソファがあったので、そこで朝食をとることにした。ゆっくりくつろいでいると、家族連れがぽつぽつやってきて、子供たちは夏休みの宿題をやっている。たっぷり時間はあるから小樽着くまでに終わらせてしまえよ〜。

10時ごろ、きのうお風呂に入れなかったので、お風呂に行ってみる。フランス人らしき女の子がひとりで入ってきて、とまどいながら人々の行動をそれとなく真似「日本の風呂の入り方」を学習している。ここのお風呂にはジェットまでついていた。シャンプーとボディーソープも完備。サウナまであった。

次はオープンデッキにでてみる。ジンギスカンなどができるように鉄板つきのテーブルが並んでいるが、べつに注文してなくてもみんな自由に座ってる。写真はオープンデッキの風景。天気がよくて暑いが、船内はガンガンに冷房がきいているので、ときどきここにやってきては体を解凍する必要がある。

お昼ごはんもまたまたKさんの部屋でカップラーメンをすすり、その後は子供たちがもってきたマンガにすっかりはまってしまい、読みふける。小樽まではまだまだだ。

小樽でエナジー補給

船は予定通りの午後9時ごろ、小樽に到着した。今日はとりあえずフェリーターミナルのすぐ近くの「オスパ」という銭湯で1泊する予定だったので、そんなに走らなくですむが、Kさんたちがいるうちにセロオを充電させてもらうことにした。なにせ今のセロオはウインカーもテールランプもまったくつかない状態だから・・・。

「オスパ」はほんとにフェリーターミナルのすぐ近くで、船から下りたらもう見えている。奥さんと子供たちがコンビニで買い出しに行ってる間に、充電。だけど走りながら充電してくれないということは、この電気も旅行中ずっともつわけではないので、充電しもって走らなければならない。まさかこんなことになろうとは思わなかったので、さすがにブースターケーブルは持ってきていない。明日の朝、まずはどこかでブースターケーブルをゲットせねば。

それにしても、「キックがついててよかった」とつくづく思うのであった・・・。