頼むぞ、WR!の巻 

2007/08/13 兵庫県 笠形

  • 走行距離 : 150km
  • 参加者 : たみたん、師匠、師匠弟、FJFJさん
 
ダートを走ってみませんか?

師匠の会社の後輩で50ccのオフ車を持っている人がいるというので一緒にツーリングに誘うことになった。オフ車だけどもダートは走ったことがないという。これならたみたんペースにぴったり!私も前回結局ダートは走らなかったので、復活第2弾ツーリングとしては少しくらいダートを走りたいと思っていたのだ。

集合時間、師匠が後輩のFJFJさんを連れてきた。これがFJFJさんのバイク。きれ〜い。50ccだけど思ったより大きいな。FJFJさんもバイクに乗るのは2年ぶりだという。エンジンがかかるかどうか不安だったので、前もって師匠が出張サービスでエンジンをかけに行った。特に問題はないという。

ダートを走るといっても川沿いの平坦なところをちょこっと走る程度なので、今回の服装はいたって軽装。やっと涼しくなってきたので、ジャケットが着れるようになった。ジャケットを着て走ってちょうど良い季節がついにやってきた。しかし、天気がイマイチ。朝から雲行きが怪しいので、荷台にカッパをくくりつけていく。

ダートを走ってみる

出発してから30分ほど。約2年ぶりのダートを走る。ダートといっても砂利もなければ石が転がっているわけでもなく、とても走りやすい道だが、私は遅い。

ここでスタンディングの練習だ。今日はブーツを履いてないしニーガードをつけてないので、ニーグリップするとひざが痛い。やっぱりダートを走るときにはヒザ入れとかなきゃいけないなぁ。しかも靴底がステップのギザギザにひっかかって、立ちにくい。

今日はWRで登場してきた師匠弟。いつも何かと調子悪そうなバイクで、ひさしぶりに乗ってる姿を見た。

今のところ快調に見えるが、このあとやはり問題が起こったのだ・・・。

セロオの問題

師匠に「先頭走って」と言われて、ダートで先頭を走っていた私。初ダートのFJFJさんの姿が見えないので、ちょっと止まって待っておこうと、ブレーキをかけた。

するとなぜか立ちゴケ!ちゃんと停まったのに足をついたとたんに後ろのタイヤがずりっと滑ってバランスを崩してしまった。みんなが来る前にバイクを起こして何事もなかったことにしようと、さささっとバイクを起こした直後に目にした光景は・・・!!!

が〜ん!クラッチレバー折れてるぅっ!・・・

しかもこんなに短くなっちまって・・・。とほほ。今朝、師匠と「セロオにハンドガードつけるの忘れてるなぁ」という話をしていて、「まぁ、大丈夫やろ」とつけてこなかったのがまさかこんなアダになるとは。

とりあえず応急処置。「折れたままのレバーを握ってるとグローブやぶれるで〜」と弟に言われ、ビニールテープでもあったらいいのになと思っていると師匠のバッグの中からテーピングが登場。

折れたレバーに六角レンチで添え木までしてテーピングでぐるぐる巻きにされると、見るからに痛々しい。また、巻いてるテープが「テーピング」ってところが何とも言えないなぁ。

しかし、いくら応急処置だと言っても、折れた先の部分を握るわけにはいかない。あの短いレバーでクラッチ操作をしなきゃぁならんのか。乗りにくいのぉ・・・。人差し指1本分だ。全く力が入らないので、ずっと握ってるのはかなりツライ。半クラにしようと思って力を少し緩めた途端一気にクラッチがつながってしまうので、半クラもできない。ああ、ツライ。

しかも後ろを見ると、荷台に載せていたカッパがないっ!どこで落とした?キョロキョロ探していると後からやってきた師匠が「わぁ〜ってる、わぁ〜ってる。ワシが拾てきたわい」という顔で、ふくらんだ懐をポンポンとたたいて見せた。落ちてたのを拾って入れる場所がないのでジャケットの中に入れて持ってきてくれたのだ。

しかもしかも。よく見るとくくりつけていたロープがブチッと切れている。

しかもしかもしかも。切れたロープがタイヤの軸にぐるぐる巻きついているじゃないか。このまんま走ってたのか?危ねぇ〜〜っ!

WRの問題

私が立ちゴケしてレバーを折ったところでみんなが来るのを待っていたら、一番後ろを走っていた師匠弟がなかなか来ない。

「あれ?もう先行った?」と師匠。「いやぁ〜見てないけど・・・」

するとしばらくして師匠弟がWRを押して来た。停まってしまってまったくかからないというのだ。この時点で時刻は10時半。

蹴るっ。蹴るっ。蹴るっ。でもかかる気配なし。兄弟が交代ずつWRを蹴りまくる。でも蹴れば蹴るほどかかりそうにない。ときどき「パーンッ!!」とすごい破裂音がする。季節柄、運動会でもやってるのかと思われそうだが、じっさいはまったく走ってないのだ。

蹴っても蹴ってもかからないし、セルを回してたらバッテリーが弱ってきたようで、押しがけをすることに。

大した坂ではないが、幸いにして目の前の道路は若干の下り坂。ここを利用して師匠が押し、弟が乗ってトライ。

うむ。運動会らしくなってきたぞ。

何度かトライしたものの、一瞬ブルンというだけですぐにプスンと停まってしまう。

とぼとぼと歩いて戻ってくる2人。なぜか表情はニコニコしている。

あぁ・・・美しき兄弟愛。

何をやってもかからないWR。シートをはずし、タンクをはずし、いろんな部品をはずしてチェックし、とうとう裸んぼになってしまった。あれやこれやと原因を考えながら蹴ってはみるものの、かかる気配はまったくない。

バッテリーが弱ってきたので、セロオのバッテリーをつないでかけてみようということになり、ブースターケーブルを買いに師匠がお遣いに出かけた。FJFJさんをせっかくツーリングに誘ったもののこれじゃかわいそうだということで、師匠は「後ろに乗ってみる?」とFJFJさんに声をかけ、結局2ケツでお買い物に行った。その2人がもどってくるまで師匠弟は休憩。「ブースターケーブルがあったらかかるかと言ったら、それはどうかわからんけどな」とは言ってるが、とにかく何か他の手段を試してみないことには、このままではいっこうに埒が明かない。

ずいぶん待って、ようやく師匠達がもどってきた。さて、セロオとWRをつないでみる。この光景、どこかで見たような・・・・。北海道でセロオは助けてもらったので、今日は助ける方にならなくては。

しかし、セロオは役立たずだった。わざわざ遠くまでケーブル買いにいってもらったのに、ダメだった。

まだまだかかりそうなので、FJFJさんがセロオで遊ぶ。50cc以外のバイクには乗ったことがないというので、ドキドキしてる。

大きさやシート高はそんなに違わないと思うが、アクセルやクラッチの感覚がずいぶんと違うようだ。ちょろっと走って戻ってきて、「いやぁ〜〜〜っ、全然違いますねぇ。アクセルちょこっとまわしたらブンッてなってびっくりしました。」と驚いていた。

そんなFJFJさんが私に「これ乗ってみます?」というので、FJFJさんのDTに乗ってみることにした。セルはないのでキックでかける。ニュートラルランプ見にく〜。何コレ?今、ギアはいってんの?ニュートラル?ローにいれてもギアが入った感じがわかりにくい。(というよりは、ギアの入りにくいセロオはさんざん蹴ったあげく「ガッコン」と入るのでそれに慣れてしまっている)

まぁいいや。とりあえず発進してみよう。アクセルもまた硬いなぁ〜。なんじゃこりゃ。むにゅぅ〜〜と開けていく。しかしいくらまわしてもぜんぜん進まない。うーん何コレ?どこでクラッチつながんの?かなりアクセル開けたらやっと進み出した。2速に入れる。また進まない。思いっきり開けてやっと速度が出る。でもアクセル硬いのでなかなか全開までたどり着かない。そりゃぁ、今までコレに乗ってたんじゃぁセロオに乗ったらびっくりするわな。あんなに開けなきゃ進まないなんて。でもFJFJさん曰く「3速からは加速するんです」だとか。私はセロオの方がいいなぁ。

そんなことをしている間中も、師匠と弟は必死でWRと戦っている。本当は今日は八千代町の「マイスター工房」の巻き寿司をお昼ご飯に食べるはずだったのに、もうお昼をとっくに過ぎてる。お腹も空いてきたしトイレにも行きたくなってきたので、ブラブラ歩いてお店を探しに行くことにした。10分くらい歩いたところに「JA」のスタンドの看板が見えたので、そこまで歩いていってトイレを借りてきた。戻ってくる途中に「鮮魚と食料品」と看板に書かれた、いかにも田舎にありそうなお店でスナックパンを買って戻る。すると、ブルブル音がしているぞ。ついにかかったか?

結局、蹴り続けてたらかかったということだ。時刻はもう2時をまわっている。30分しか走ってないのに、もうここでこうして3時間半もいるのか・・・。それにしても師匠兄弟は諦めが悪い粘り強いねぇ。これで無事に帰れる(まだどこにも行ってないけど)。よかったねぇ。

マイスター工房

やっと走れるようになったので、マイスター工房へ巻き寿司を買いに行く。非常に人気のある巻き寿司は予約しておかないとすぐに売り切れになってしまうので、もうこんな時間だと売り切れてしまっているだろうな。

案の定、着くとお店は閉まっていた。どうやら巻き寿司が売り切れたら店を閉めてしまうらしい。「予約の方は中へどうぞ」という張り紙がしてある。しまった。予約しとけばよかった・・・。

巻き寿司が食べれなかったのは残念だが、こんな時間では無理もない。すぐ裏手に喫茶店があり、昔そこでモーニングを食べたことがあるという師匠の判断で裏の喫茶店に向かう。営業時間4時までとなっている。現在3時。滑り込みセーフだ。

「モーニング以外に何があるかは知らんけど」と言う師匠。お昼ごはん食べてないのでごはん系のものが食べたいが、喫茶店だからどうかなぁ???中に入ってメニューを見ると「おすすめ!マイスター定食」というのがあった。他のメニューを見ると、トンカツ定食やらエビフライ定食など、けっこう定食系のメニューも充実している。

お客は私たちだけ。おばちゃんがやってきて「注文は?」と聞くので「マイスター定食2つと・・・」と注文しはじめると「えっ!?」と驚きの顔をしている。そして「ちょっと、マイスターいける?」と厨房に確認。まさかこんな時間に定食の注文が入るとは思わなかったのだろう。もう今日はお客も来ないだろうし、そろそろ店じまいの準備でもしていたに違いない。すんませんなぁ、こんな閉店1時間前にやってきてお昼ごはん注文して。

結局マイスター定食2つと、エビフライ定食、トンカツ定食を注文し、すべて注文どおりのものを用意してくれた。マイスター定食はなかなか豪華でめちゃめちゃ美味しい。蓋つきの弁当箱にコロッケ2個、エビフライ、ナスの揚げひたし、牛肉とごぼうの煮物、高野豆腐、卯の花、サラダ、豆ごはん、おつけもの、デザートに梅のシロップ煮など盛りだくさん。これで850円。どれをとってもすごくおいしい。ここの巻き寿司もおいしいけど、こっちの喫茶店のメニューもなかなかいけるなぁ。定食についているコロッケはマイスター工房でも買って帰れるらしい。ちょっとスパイシーでなんか普通のコロッケと違うなぁと思っておばちゃんに「このコロッケ何が入ってるの?」と聞くと「おからが入ってる」と教えてくれた。やっぱり。そうじゃないかなーと思ったんだ。味付けも美味しいし、食感も良い。これはいける。今度巻き寿司買いに来ることがあったら、このコロッケも買って帰ろう。

ご飯をほぼ食べ終わったころ、お店のおばちゃんが「もう閉店やし、コーヒーサービスしとくね。ゆっくり飲んでって」とサービスしてくれた。閉店やから・・・の意味がわからんかったけど、おそらく作り置きのコーヒーを処分するついでに出してくれたんだと思う。ご飯もおいしいしサービス満点。でももうこんな時間!レジでお金を払うときにおばちゃんに「あんたらどこから来たん?」と聞かれて「明石から」と答え、「まぁまぁ。どこへ行ってきはったん?」という質問に「いや〜、それがまだどこにも行ってへんねん。これから行くねん」と答えると目を丸くして「ええぇ〜っ。今から行くのん!?どこへ!?」とびっくりされた。そりゃまぁそうですわな。

笠形山〜松か井の水

このまま帰るのもなんだかご飯だけ食べに来たみたいだし、笠形を走って帰ろうということになった。いつも走ってる舗装林道だ。昔は全部ダートだったのにね。

相変わらず超遅い私。50ccのFJFJさんの後ろを走るが、それにすらついていけない。とほほ・・・。ヤバイな、2年のブランクでかなり遅さが進行しているぞ。

やっとのことで山を降り、すこし先にあるおいしい水が沸く「松か井の水公園」で休憩。今日もたくさんの人が水を汲みにきている。みんなポリタンクやペットボトルをわんさか持ってきて、水を汲み車に積んで帰るのだ。せっかく美味しい水があるのに空のペットボトルがない。まいいか。よく来るところだし。また今度で。

さて、帰るとするか(たいして走ってないけれど)。道なりに走るとさっき笠形の山に入っていった場所に戻ってきた。「帰りは175号線で帰ろう。コンビニもいっぱいあるし」というので、ここから先は行きとは違う道。

しばらく走ってローソンで休憩。バイクに乗ってると結構体が冷えてきたので暖かいコーヒーを買った。外でジャグリングしてふざける私。そんなことをしていたら、この後またWRに悲劇が起きた。

ローソンを出てだいぶ走って175号線に出てから、一番後ろを走っていた師匠弟の姿がないことに気づく。「あれっ?いつからいない?」。まったく気づかなかった。しばらく待ってみるが現れない。これはひょっとするとまた・・・。

「ちょっと様子見てくる。ここで待ってて」と師匠が来た道を戻って様子を見にいった。しばらくして師匠から電話がかかってきた。「あかんわ。またトラブってる。」「どこにおるん?」「さっきのローソン出てすぐの信号手前らへん」。そんなところからついてきてなかったのか。さぁどうする?もう6時。いまから3時間半は勘弁してや〜。結局、いろいろやってみたもののアカンっぽいので、とりあえず先に帰って車を取ってくることに。保育所に娘を迎えにいかねばならないし。

7時前に師匠と私とFJFJさんの3人は無事に明石に到着。その頃までにはWRのエンジンはなんとかかかったらしく、えっちらおっちら帰ってきてるらしいので、まずは保育所に迎えに行くことにした。娘をピックアップして家につくと、師匠弟も無事に家についたとの連絡があった。いやぁ、無事に着いてなにより。それにしても難儀なバイクやなぁ・・・。

今日はほとんど走らず、巻き寿司も食べれず、レバーは折るし、なんだかよくわからないツーリングになってしまった。FJFJさん、誘っておいてこんなことになってしまって申し訳ない。WRには外出禁止令出しときます!